コラム

オランダ建築旅行

更新日:2017年8月9日

2017年8月9日更新

2016年の6月にオランダの建築を見るために1週間ほど出かけました。
写真はアムステルダム上空からの様子です。海沿いに風車が見えます。

KLMオランダ航空の座席のビデオにはリートフェルトの椅子が出て来たり、建築が出て来たり、と飽きませんでした。
さて、オランダで見る建築をリサーチするにあたり、アマゾンで検索したところ、下記の本がみつかりました。

建築巡礼シリーズ41 監修香山氏で著者は山縣洋氏 丸善株式会社から出ている本です。著者の山縣洋氏は竹中工務店の設計部出身の建築家で、現在は独立しておられます。私が学生時代に建築模型屋をやっていた時に、前記設計部でスタディ模型を山縣氏の下で作った事があり、また数年前には雑誌編集者さんを交えて呑み会をしたこともあります。山縣氏は竹中設計部からオランダのレム・コールハース氏の事務所OMAへ行かれて、「ヴォルドーの住宅」を担当した建築家です。
さて、この本を読んだところ、オランダには派手なOMAやMVRDV以外にも沢山の近代建築が有ることをしりました。

7日間のオランダ旅行は地図のアムステルダム・ロッテルダム・ユトレヒト・ヒルフェルスム・エーデを廻ります。時間の都合で、残念ながら政治の都ハーグには行けませんでした。

スキポール空港に到着です。
アムステルダムの中心から電車ですぐの場所にあり東京駅~羽田よりもちょっと近い距離感です。
飛行機を降りると、まず荷物検査と全身検査がありました。ベルギーのテロの影響と思いますが、結構入念にしらべます。
上記写真はそのエリアを出て、空港のチェックインエリアの様子です。身体検査後なので感覚としてもう外に居るように感じてしまいましたが、このエリアから下階の入国審査のエリアへエスカレーターで下りて、パスポートチェックのゲートを抜けて駅のエリアへ移動しました。

空港からはアムステルダム中央駅ではなく、市の南側にあるアムステルダムZuid駅を目指しました。
途中で見えて来るのがこの「ING-HOUSE」です。2002年竣工のING銀行の社屋です。
宇宙船のような形ですが、高さ制限かなにかで形が決まってるのかな? と想像してしまいます。
アドレス:Amstelveenseweg 500, 1081 KL Amsterdam,

アムステルダム Zuid駅の写真。
ここからING-HOUSEに向かって10分ほど歩き、そのまま北上してオープンエアスクールを目指しました。

普通にオフィス街と思いきや、歩道の先の緑地の中に「ブタ」が放し飼いになっています!
フェンスも簡単なサッカーのゴールネットみたいな柵です。
かなりびっくり。

住宅地の中にひっそりと「オープンエアースクール」がありました。
ヨハネス・ダイカー設計で1930年竣工です。手前が幼稚園で、ピロティをくぐって入った先は小学校とのこと。この日は時間が遅いせいか、やっていませんでした。
アドレス:Cliostraat 40, 1077 KJ Amsterdam,
http://www.openluchtschool1.nl

「歴史的建造物」の説明が壁にはってあります。
この後も度々目にしますが、近代の歴史的建築物にこのような説明看板があるのをよく見かけます。
日本も導入すると良いですね。

さて、ピロティの先に本丸の校舎が見えますが接近できません。
残念ながら入れなかったので写真は山縣さん著の「オランダ近代建築」からどうぞ。

オープンエアースクールから歩いて25分ほどの次の目的地デ・ダヘラートの集合住宅を目指して歩きます。
途中の色々なアパート(日本風に言うマンション)のエントランスがとてもチャーミングです。
個々のポストをデザインに取り込んだり、長屋式に玄関ドアが沢山あるものなど個性的です。

デ・ダヘラートの集合住宅の外側に到着。
写真は南のアムステル運河の側のファサードで、「この建物でいいのかなあ?」と半信半疑ながら正面へ歩いて進みます。

階段室型のようで、象徴的な開口の中にドアがります。
開いているところがあったので見てみると木造の階段
緑色の階段とは、私なら思いつかないカラースキーム。
レンガと緑色は意外と合う色合いという事を学びます。

デ・ダヘラートの集合住宅の真ん中の通りに入って、中心的な広場に来ました。
1922年竣工  設計 M・デ・クラーク& P・L・クラーク
94年前に竣工したというのに、普通に使われていて、また外観も変な今風のリニューアルはされていません。

窓のディテールがとても綺麗で手が込んでいます。
第一次世界大戦と第二次世界大戦の間に作られた低所得者向けの集合住宅ですが、むしろ高級感も感じさせる雰囲気がありました。

ガラスだけ跳ね上がる窓など、工業製品のような精度で作られててびっくり。
大味な内開き窓のイメージのあるヨーロッパですが、とても繊細です。

さて、こちらは横断歩道の信号のスイッチです。
オランダでは車道と歩道の間に自転車用の道路がはさまっているところが多いですが、こちらは人間用の信号スイッチ。自転車用は自転車の絵がかいてあります。
押すと、機械的な音がジーコジーコと鳴って可愛らしいです。

初日のホテルの最寄り駅のアムステル駅です。アムステルダム中央駅から東へ行った先にあります。2日目の朝はこの駅から。電車で40分ほどのユトレヒトヘ移動です。アムステルダムやロッテルダムは宿代が高いのと、空きが少なかったので、ユトレヒトをベースにアムスとロッテルダムを見て回る計画です。

アムステル駅の構内です。
通勤時間帯ですが、空いています。ガラスとスチールワークがとっても綺麗。

ユトレヒト駅へ到着。駅は出来たてで広いデッキの上にウエーブした屋根がかかっています。
改札は無くて、スイカ式カードを触れる機械が立っているので、そこにタッチして出入りします。

構内にはなぜかグランドピアノがあり、自由にみなさんが弾いています!
朝の通勤時間帯にちょっとした余裕が感じられて素敵な光景です。

こちらがユトレヒト駅の南側外観。
国際見本市場などを建設中で、再開発まっただ中の様子です。
観光地のユトレヒト旧市街はこの駅舎の反対側の北口側です。

旧市街側へ向かう自由通路にはミッフィーが立ってました。
ユトレヒトと言えばディック・ブルーナが描いた日本名うさこちゃん・英名ミッフィー・オランダ名ナインチェ・プラウスです。日本人がミッフィー参りに沢山来るようです。
早速コインロッカーにバックパックを預けてタクシーに乗ってシュレーダー邸へ向かいます。

建築家として見るべき住宅を3つ選ぶとすれば、コルビジェのサヴォア邸、ライトの落水邸、そしてこのリートフェルト設計のシュローダー邸だと私は思います。室内は撮影できませんが、GAの二川さんの写真を参考に。
アドレス:Prins Hendriklaan 50, 3583 EP Utrecht,

シュレーダー邸はネットで見学予約ができます。
http://centraalmuseum.nl/en/visit/locations/rietveld-schroder-house/
記名されたEチケットを印刷して持参する方式で、予約時に日時をして、それに会わせて訪れました。
シュレーダー邸は実は左のアパートに接しています。以前人に聞いたことがありましたが、その左隣の部屋は管理務室になっていて、トイレもあり、お土産も売っています。
ここでEチケットを見せてガイドさんの登場を待ちます。
室内にガイドさんと一緒に十数人の見学者が入り、可動家具なども実演して見せてくれます。
但し、室内は撮影禁止です。

左で撮影しているのは私です。
青いビニール袋はオランダの大手スーパーのアルバート・ハインのもの。
旅の間大変御世話になったスーパーです。

この画角の写真はあまり出回っていないので掲載しました。自動車専用道路のガード横にあります。
右の赤白の高速道路の下をくぐると、すぐにリートフェルト設計のエラスムス通りの連続住宅があります。
シュレーダー邸の見学ツアーの中にはこの建物も含まれていて、音声案内器でここの案内も聞くことができます。(室中には入れません)

こちは高速のガード下の壁。名家具のタイルとはおしゃれ。

エラスラムス通りの連続住宅です。

シュレーダー邸から徒歩で20分ほど行くとユイトレヒト大学のキャンパスがあります。
アドレス:Heidelberglaan 11, 3584 CS Utrecht,

広大な緑地の先に見えて来ました!

ユトレヒト大学ミナエルトビルが見えて来ます。ノイトリング・リーダイク設計1997年竣工
いわゆるミミズビルですね。
ここは通り過ぎてレム・コールハース設計のエデェカトリアムへ向かいます。

株式会社石川淳建築設計事務所 東京都中野区江原町2-31-13第1喜光マンション TEL 03-3950-0351