作品

住み手の感想

いえづくり

  • 2008年 埼玉県
  • 文:施主 Uさん
  • 敷地面積:
  • 延床面積:

土地探しから始めた我が家造りは、いろんな雑誌などを見て、設計は石川さんにお願いしたいと思いました。
前衛的なかっこよさにも惹かれましたが、この先何十年も住む事も考えると緊張して暮らすより、落ち着ける家が欲しいと思いました。 その点、石川さんの作る家は流行に左右されないシンプルさがあり、自分たちの色が着けられる幅を感じたからです。

設計を依頼する際にお願いしたのは「アトリエ」と「生活空間」の両立です。
「アトリエ」には、絵画制作のために壁面を多くとったスペース、さらに絵画専用の倉庫、PCで仕事が出来る書斎と充実した本棚が必要でした。
「生活空間」には、周辺の景観をうまく取り入れながらプライバシーを確保してもらう事を要望しました。 モノが多い部屋はあまり好きではないので、必要な場所に収納を充実させることで石川さんのデザインの特徴でもあるシンプルでありながら冷たくならないプレーンな空間を楽しめると思いました。
設計プランは最初の案でほぼ決定し、工事契約の直前まで細部を検討していました。 工事開始から約半年で竣工。その間、毎週の現場確認にも立ち会いました。

実際に生活してみると、「アトリエ」と「生活空間」が上手く分かれているのでON・OFFの切り替えがしやすく、暮らしやすい家になりました。 アトリエと生活空間の天井高はそれぞれ3メートル以上もあり、空間を壁で細々と分けていないため、狭小敷地なのに狭さを感じません。 さらに、東西2カ所の大きな窓で自然光が家全体にまわって明るいため、日没まで灯りをつける必要がありません。
1階のアトリエは窓を最小限にして壁面を多くとりましたが 上階の自然光が上手く取り込まれて、明るく心地よい空間になっています。 もちろん、絵画倉庫と書斎と本棚も絶妙な配置で分けられているので有効に活用できています。 また、作り付け収納を多く設けたので家具の数を最小限にしてスペースを楽しみながら生活しています。

家造りにはいろんな人が関わり、長い時間がかかります。 この長期間の間に目指す方向がブレないよう、施主としても心構えが必要だと思いました。
細部にこだわりがあれば早めに伝え、時には大局で見ることも大事なことかもしれません。 我が家の窓口は夫が務めました。1人に決めたことでやりとりがスムーズになった点も多かったと思います。 もちろん、その裏ではすごく濃密な家族会議が行われていたのですが。。。
家造りに挑むために大切なことは、家族の理解と協力なのかもしれませんね。

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「OUCHI-03」をご覧ください。

株式会社石川淳建築設計事務所 東京都中野区江原町2-31-13第1喜光マンション TEL 03-3950-0351