作品

住み手の感想

白河の家

  • 2010年 福島県白河市
  • 文:施主 iさん
  • 敷地面積:
  • 延床面積:



<計画段階>
家を作ることを検討し始めたのは5年以上も前になります。雑誌などで情報収集しているうちに月並みですが「和風テイストで機能的な家」が夫婦二人の共通テーマかなとはっきりしてきました。そのテーマに沿って展示場巡りをしていましたが、いまいちピンときませんでした。そんな時に見つけたのが石川先生の作品でした。シンプルなのにやさしさと温かさを感じさせ、和風とモダンともいえない絶妙なラインに心を奪われました。早速コンタクトをとってお話をすると先生の気さくな人柄と、建築デザインに対する深い洞察に関心し、すっかり「石川ファン」になってしまい、設計をお願いすることにしました。

<住んでの感想>
出来上がった「石川作品」に実際住んでみると、建物の「素性」の良さに日々感心しています。一見、大胆でデザイン優先のクールな印象ですが、実に合理的な機能性も備えています。1階部分の大胆な開放感と、窓をミニマムに絞りこんだ2階部分の包まれる安心感はどちらも心地良い快適性をもたらします。また凝ったデザイン階段の遊び心や、コストや実用性のため割り切ったビニールタイル床の採用など相反しがちな多くの要素がバランス良く共存しています。 また、設計段階ではあまり意識しなかったことですが、季節や天候の移り変わりに敏感になりました。白をカラーベースにしたことや絶妙な窓の配置により刻々と変わる光や風の状況を体感できます。現在初めての初夏を迎えようとしていますが庭先の水田では田植えが終わり、なんと朝には鴨が泳いでいます。また夜になると蛙や虫の大合唱でうるさいほどですが、ウッドデッキ窓を開けて入浴すると最高に贅沢な気分です。このように室内での快適性を維持しながら自然環境と一体化したような感覚は、言葉にできない幸福感をもたらしてくれます。 日々の暮らしの中でもデザイン、機能性、自然との調和を常に意識できる理想的な住宅を手に入れることができ、何か新しい発見があるたびに「さすが石川先生!」と夫婦でニンマリ喜んでいます。

<最後に>
 当初は建築家に依頼して家を造ることは金額面も含めて背伸びしすぎかなと少々不安がありました。しかし、石川先生の設計書を受け取った工務店さんは「設計に対して恥ずかしくないように」と職人さんや資材選定などで特別な配慮をしていただいたようです。おかげで出来上がった家では職人さんの丁寧な仕事ぶりを随所に感じます。上質な設計には上質な施工で応えていただいたのではと思っています。そういった計りにくい効果により予想を超えた価値ある家作りが出来、「背伸びしてよかった」と日々感じています
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「福島の家」をご覧ください。

株式会社石川淳建築設計事務所 東京都中野区江原町2-31-13第1喜光マンション TEL 03-3950-0351